銀行の跡地はなんになるんだろう  内田順子

きっかけは、この句だった。

川柳作家の友人から、合同句集が送られてきていた。
楽しみながら頁を繰っていたのだった。
何度も読み返すうちに、はじめのうちはそれほど気にならなかったのだが、掲出句が気になりだしたのだ。
そして、その作者の他の句にも.......

団地から出られないのか蝉時雨

十七文字から織り出される世界

湖の波紋は魚に違いない

何故こんなにも、こちらの気持に入ってくるのだろう

内田順子の持つ不思議な力に動かされ、合同句集を送ってくれた友人に電話をした
その人となりを知りたくて

友人は、ふふっと笑い、「そうでしょうね」と朗らかな声で言った
そして、数日後大量の句集が送られてきた
勿論その中に、内田順子の物もあった

内田順子については、一度では終わらない
私は、とんでもないことを、始めようとしているらしい

風を呼ぶほどの意思など持ってない