新生薑おろせば生薑香にたちて生薑でもなき泪出ずるも  有光智恵子


涙、涕、泪、「なみだ」と読ませる漢字は一つではない。
涕は、鼻からも流れ出る泣き方をした、そのようなときのもの。
涙と泪は表意文字か、表音文字の違いでしかなく、大意は同じと説明にあったが、
涙は流れ出るもので、泪は滲み出てくるように思うのは、私だけだろうか。

生薑の「薑」の字は、これのみで「しょうが」とも読むことができる。
普段「生姜焼き定食」等のように使われている「生姜」の「姜」の文字には、そのような意味はまったく無い。
室町時代の文献に「生姜」は無く「生薑」であったとあるので、江戸時代に簡略化されたとの説が、正しいようである。
ついつい余計なことはかり気になってしまった(4/9)